今度は私達に何が出来るか

写真を探すために以前のブログをながめていましたら、こんな記事がありました。
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”ところで、現在当館の女将が体調不良です。珍しく最近5日間ほど寝込みました。女将は以前から特に耳が弱く、今回は風邪を引いたことで普段から聞こえにくい右耳だけでなく、左耳もおかしくなってしまいました。今では少し体調は回復しましたが、耳は治っておりません。
申し訳ありませんが女将はほとんど聞こえていませんので、声をかけても「無視している」わけではありません。声をかけられる回数なら誰よりもダントツの女将ですが、現在耳が聞こえないのです。よっぽど女将にゼッケンをつけて「現在難聴なので、大きな声でお願いします」と書いておきたいのですが、本人がうるうるしながら嫌がりますので、ご了承くださいませ。
それでも女将がやっとスタッフに叱咤し始めたので、皆が「ああ良かった、女将さんが少し元気になった」と怒られながらニコニコしている変な状況です。お客様にはちょっと変な光景ですが、ご理解いただけますと大変助かります。”
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日付を見たら5年前、東日本大震災の1か月後でした。今は女将もおかげさまで耳の調子も良くなりました。

直接被災された方とは比べものになりませんが、私達もかなりのダメージを受けていたんだと思い出しました。当時なんでも「自粛」の嵐で旅行なんて一番最初に取りやめになるもの。自粛と風評被害で悩んでいた頃です。
毎日毎日あのACのCMばかりで、震災以外のTV番組はなく。電話を取ればキャンセルの連絡。見せしめ的に東電圏内で実施された「計画停電」のおかげで思うようなおもてなしは出来ず。直接被災した方々が居る以上「私たちの被害なんて物の数に入らず」と、声に上げることもしませんでした。
今回の熊本地震で日々伝えられる被災地の様子は、津波被害ではなく山間地の被災状況のため「天城も被災したらこんな状況かも知れない」とより他人ごととは思えません。
00775-白藤
また全国どこにでも同業宿泊業の方はいる訳で、かの方々のご苦労を思うと本当に言葉がありません。予約での商いのためちょっと先の現実が分かってしまうのは本当に辛いです。電話が怖かったあの頃、やっとかかってきた新規予約のお電話には本当に涙が思わすあふれました。私たちはお客様に支えられ助けてもらっていると心から感謝した瞬間。今もひしひしとそれを感じています。

日本は火山の上に立っているみたいなものだから、誰かが高い確率で地震被害に遭ってしまうかもしれない。でもだからこそ美しい自然と温泉に恵まれているのでしょう。伊豆の私達ももちろん被災者になったこともあります。しかしそうなった時、被災地以外の人々が自粛する事で日本の経済を止めてしまうのは良い解決法とは言えません。
今は早く現地の地震が終息し、九州の皆さまが平穏な日々に戻れるよういつも願っています。そして熊本のものを進んで購入することや募金など、今の私に出来ることをしています。そして地震が収まったら早い時期に絶対九州に旅行に行こうと決めています。その為に貯金もしなきゃ!
もう少しです。いつも九州の皆さまのことを思っています。