「2008年06月」の記事一覧

観光地の地震による風評

立て続けの地震被害、被災地の方々に心よりお見舞い申し上げます。多くの地震を経験している伊豆にとって、まさに他人事とは思えません。一日も早く復興することをお祈りしております。

また度々起こる事ですが、地震により実際被害を受けている方々以外でも、観光地としては「風評被害」と言うものがあります。先日のヤフーニュースでもトップページに載っていました。
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■宿泊キャンセル2万人=「余震怖い」、観光に打撃-岩手・宮城地震■2008年6月22日(日)15:30 時事通信社
岩手・宮城内陸地震は、岩手県の観光産業にも大きな打撃を与えている。営業休止を余儀なくされた被災地の宿泊施設だけでなく、「余震が怖い」などの理由から、県内各地で宿泊客のキャンセルが相次ぎ、その数は業界調査で2万人近くに上る。関係者からは「今後もキャンセルが増えれば、経営への影響も必至」と懸念する声が出ている。

県内の旅館やホテル業者で組織する観光団体が約350施設を対象に調査したところ、20日午前の段階で、延べ1万9000人を超える客からキャンセルの連絡が寄せられた。余震のほか、交通機関の運行を不安視する声もあるという。

被害が大きかった一関、奥州両市では再開のめどが立たない宿泊施設が4施設ある。奥州市の「国民宿舎サンホテル衣川荘」は地震の4日後に再開したものの、キャンセル数は400人以上という。副支配人の千葉正義さん(52)は「客足はこの時期の平均の4分の1程度。宿泊予約も少ない」と話す。

震源地から離れた盛岡市近郊の温泉街にもキャンセルの連絡が入っており、ホテルの社長(62)は「建物に被害はなかったが、連日取り消しの電話がかなりある。(影響が)長引かなければいいが」と不安顔だ。
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実際の被害がない地域でも、マスコミに報道されることで、お客様の足が遠のいてしまう現象です。皆様にはぜひ確実な情報を入手して、安全であることが確認されたなら、ぜひ現地を訪れてみて下さい。皆様が観光に訪れることが、現地の方々の心強い支えになるのです。
私どもも伊豆の群発地震に遭ったとき、それにも係わらずお客様が来て下さったことで、どれほど慰められたか知れません。

また様々なコメントの中で、気になるものもありました。
「町役場などのホームページを見ても地震の影響などの情報が記載されていない。私たちは災害の影響の大きい場所の情報は災害情報として入ってくるが、その周囲の情報に関しては皆無です。特に観光で宮城や岩手に行く場合、災害地から多少離れていても道路や観光地、有名な鍾乳洞などありますが、行ってみたら点検の為、通行止め、休業中ではしょうがありません。観光における早期復興を望むならば交通、宿泊施設、観光地の状況を詳細に積極的に開示してほしい。当然の事ながら、旅館が被害を受けていないとの情報だけでは意味がありません。観光に行くのですからその周囲の状況の情報が肝要です。地元の観光協会、市、県の情報が必要です。」
なるほど、地震大国である静岡県でも、このような情報網は出来ていない。一部災害情報を載せるブログはありますが、観光県でもあるのだから、観光地の細かい災害情報も充実させるべきでしょう。
■静岡県の災害状況■

「誰だって不安要素のあるところへ旅行に行かないだろう。
昔、伊豆で群発地震があった時も同じだった。
会社の数名と予定立ててた自分たちは臆せずに行ったけどね。
キャンセルが多い時に行くと物凄くサービスいいんだよね。」
こういう風に覚えている人もいるんですよね。
あの頃は「地震の二次災害=風評被害」という概念も、現地の状況をリアルタイムで伝えられるインターネットもありませんでした。少なくとも情報網が発達している現在、あの頃よりは風評被害は少ないはず。どうにかまだ手段がありそうです。応援しています、一緒にがんばりましょう