「こ)伊豆ごはん・うまいもん」の記事一覧
美味しいもの食べた~い!でも…
久しぶりに都会で食事をしました。
女将と私はなかなか外出できないので、街中に出たときは「市場調査」と称してなるべく外食してみるのです。じわじわと感じていましたが、最近世界的な物価上昇により街中の食事が美味しくなくなったような気が。
私どもも飲食業ですから、あらゆる食材を試食しています。時にはお客様に教えて頂いたりメディアに取り上げられているお店に行ってみることも。お値段出せば美味しいのは当たり前、手頃な値段で、素材を生かした美味しい料理を探しているのです。「皆様ぜひ教えてくださいませっ!」
「ここはこれを食べきゃ!ほんと美味しいよねっ」っていうものを1つでも持っている店は、本来強いです。しかしこの原材料の値上げと不況で、それもままならない。最近「あんなに美味しいものがあるのに、安い」お気に入りのお店が、どんどん姿を消します。とても残念です。
経営者が「商品に対する対価のバランス」を見極められなかったのかもしれません。これは危険です。私達も何度か「これは安すぎるから、もう少し価格を上げた方がいいですよ」と言いましたが、価格を上げてお客様が離れてしまうのが怖いのです。でもそれを続けることで利益が目減りし、お店を失うなんて本末転倒です。
消費者も安すぎる事を喜んでばかりいないで「適正価格」を考えるべきです。良い品質の美味しいものを手に入れるためには、やはりお互い努力も必要。このままだと個人経営の美味しいお店は、この打撃によって全部無くなってしまいます。
楓林の「豚肉の葡萄酒煮」本当に絶品でした。あれほどのソースを作る店が無くなるなんて。東京の有名店の中華料理も確かに北京ダックも、海老やふかひれ・牛肉もあるけどどれもそこそこ、「楓林の料理ほどの『美味いっ!』ってとこまで行かない」深みを感じられない。
味を決めるのは、素材の価格ではないということです。こうなると「美味しいってなんだろう」と考えてしまいます。
創作会席「天城越え」~蛍見の膳
創作会席 「天城越え~蛍見の膳」
食前酒 料理長特製季節の食前酒「庭の梅酒」1年もの
小 付 養珠院ごま豆腐「天城わさびごまとうふ」
小 付 駿河湾特産「活桜海老釜上げ」すだちをしぼってどうぞ
先 椀 「浅利しんじょ若筍椀」あさりしんじょ・筍・若布・木の芽
前 菜 夏の天城花筏盛り 焼さば寿司・小鮎甘露煮・天城鴨塩蒸し・
青梅ちーず・枝豆
小 鍋 季節の一品「赤烏賊のしゃぶしゃぶ」
高級刺身素材の赤烏賊と野菜を昆布と
塩水のしゃぶしゃぶで
お造り 「夏の駿河湾造り」西伊豆戸田港赤座手長海老・
かんぱち・ほたてれもん〆・鮪小角
酢の物 「鮎焼きびたし 翡翠茄子添え」 たで味噌そぅす・みょうが
焼き物 「太刀魚ばたー焼き」 豆板醤と白味噌のぴりからそぅすで
中 鉢 天城名水「えだまめ豆腐」 ぴんくの酒盗あんにきざみ山葵
しのぎ 「ほっくほく名物・鮎ごはん」目前で炊く鮎ごはん・三つ葉添え
止 椀 さか屋仕込み赤味噌使用 赤出し
甘 味 料理長手製ここなっつみるく寒 夏越の手作り大納言添え 他
「天城越え十八品」はこれらの他に、ちょっと凝った3品が加わります
天城のじねんじょ入り★梅月のおまんじゅう
さか屋でも人気の【梅月】のおまんじゅう。注文しておくと、朝ほかほかのを宿に届けてくれるんです。普通の温泉まんじゅうと違って、珍しいうぐいすあん入り。私は特にふんわりとした皮が好きです。いろんなガイドブックに載っています。
あのガイドブック情報、美味しくない所も多く「地元民は絶対行かない!」ってトコロも載ってたりしますが、【梅月】さんは真剣に美味いです!なんせ美味いものにウルサイ?御宿さか屋で唯一扱っている「お菓子類」なんですから。季節限定ものもあり、今だったら水まんじゅうやほたるまんじゅうなんかもあります。
また、ココのすごい所は、この顧客管理!きっちりとまとめられ、誰の目にも分かりやすい。毎回感心させられます。
御宿さか屋から車3分。朝までに予約すればフロントにホカホカを届けてくれます。
創作会席「天城越え」夏の新メニュー★ご紹介★その2
新しい夏献立をもう少しご紹介しましょう。
やはり「駿河湾特産・桜海老」はかかせません。暑くなってきたので釜揚げにすだちを搾ってどうぞ。
名残り筍とあさりしんじょの先椀。
前菜の「夏の花筏盛り」には焼きさば寿司・枝豆・天城鴨塩蒸し・枝豆ちぃず。ほおずきの中には小さなほたるいかが入っています。
ひとつひとつを板前が心をこめて作っています。
創作会席「天城越え」が夏メニューに!
先日、創作会席「天城越え」の試食会をしました。
相変わらず味に絶対の信用がある朝生料理長。
基本的に試食会は問題点を探すために行いますが、だんだんダメだしをするところが無くなって来ました。
さか屋の名物である「養珠庵ごま豆腐」は秀逸。
酢の物は彼が得意とするところ。繊細で美しい「鮎の焼びたし・翡翠茄子添え」。これは絶対食べて欲しい。
今回の焼き物は「太刀魚のバターソテーピリ辛ソース」豆板醤と白味噌を合わせたちょっとピリ辛のソースを付けて。和風のような洋風のような。でも豆板醤も使っている不思議に美味しい一品。
最近外食する場所が無くて困っています。正直なところ、さか屋の料理ほど美味しい味の店が無いのです。それに加えて美味しい馴染みの店が移転で閉店したり、廃業したり。お金持ちだったら東京に出かける等、食事する場所も変わって来るのですが、当地では限界です。これは非常に困ったことです。