行く川の流れは絶えずして

しかももとの水にはあらず

何も変わらないように思えても、その水面下では静かに劇的な変化が起こっている。何年も何十年もひとつの事を続けるのは、本当に難しい。ましてや世紀を超えて続いているものなんて、世の中にどれくらいあるのでしょう。

「400年以上も『さか屋』が生かされてきた意味は何だろう」いつもそう問いかけながら仕事をしています。古く続く店こそ、時代に合わせ常に努力しなければならない。数百年の歴史の1ピースでしかない私が努力を惜しんだら、そんな歴史はあっという間に崩れ去る。そう奮い立たせながら、家族とスタッフが団結して「さか屋のおもてなし」を作っています。「こんなに忙しくて大変なのに、なんでこの仕事してるんだろう」と思う時もありますが、それは「皆様の笑顔を見るのがうれしいから」にほかありません。

本当に大切なモノは目に見えないとよく言われます。「100年に1度の大不況」といわれるこの時勢。皆様の喜ぶ笑顔を糧に、最後に残るのは地味で堅実な「誠実な仕事」なのかもしれませんね。