今年は「岡本太郎生誕１００年」なので、２月２６日のお誕生日を中心にいろんなイベントがあるそうです。
風邪を引いたりして最近東京に出かけていないのですが、今東京は「生誕１００年　岡本太郎展」のポスターがガンガン貼られているとか。東京国立近代美術館も行ったことがないので、ぜひ出かけようと思っています。
という訳で、太郎さん関係での取材がありました。
こういう取材は定期的にお話を頂けます。こう考えると「太郎さんはさか屋にもかけがえのないものを残してくれたんだなぁ」と実感します。もちろん残して下さった作品のこともあるのですが、それ以上に「目に見えない『太郎さんスピリッツ』」というか、「太郎さんの心の一部」をさか屋に分けてくれたんだと思うのです。

太郎さんは徹底して近代化を嫌いました。さか屋の中心部にあった８０段以上の階段をエレベーターに変えた時も怒られました。吉奈の土地が外部の人に買われて、吉奈温泉の自然が失われる事を心配していました。あふれる自然と一体化したさか屋の風景を愛して下さいました。「いつまでも守っていかなきゃだめだ」と来る度に吉奈温泉を散歩しながら、おっしゃっていたそうです。
さか屋のためにいろんなものを残して下さった太郎さん。一般的にはＴＶの前で変なポーズをとるおじさんだったり、太陽の塔のイメージが強いかもしれませんが、その人柄と才能は本当に多くの人々に愛され、尊敬されていたと思います。
私たちもいつも考えます。なんで太郎さんは吉奈を愛してくれたんだろう。なんでこんなに大切にしてくれたんだろう。
「自分を主張しない『なんでもない山なみ』が好きだった」とおっしゃってましたが、さか屋のゆるさとのんびり具合が、いつも激しい作品を作る太郎さんには癒しになったのかもしれません。そのため今回の取材の方々には、太郎さんが好きだった山道を少し歩いてもらいました。
ときどき「太郎ファン」とおっしゃる方が泊まりに来て、当館の太郎作品の展示が気に入らないという人もいます。太郎さん好きの人に展示の仕方に問題があったとしても、太郎さんも「さか屋はがんばってもこんな程度」とわかってくれていると思います。そのラフさ加減がさか屋と太郎さんの間柄と言えるかもしれません。ですのでご理解下さい。太郎ファンの方には、そんなにキチキチ思うより、ゆったりと太郎さん気分になってもらったほうがおすすめです。
そうこうしているうちに太郎さんが生まれて１００年ですか。昔からの太郎さん応援団で太郎さんに関わった人の集まりである「太郎の会」でもそんなことを言ってました。財団や美術館にオフィシャルに絡んでいるわけではありませんが、旧知の「太郎ファミリー」？としては、「今年が太郎さんと敏子さんにとって良い年になるよう応援したいなぁ」という気持ちがあるようです。どんな人だったのか語り継いでいく必要もありそうなので、ひとつオジサンたちにもがんばってもらいたい２０１１年です。
川崎岡本太郎美術館の方々にも伺えなくて不義理をしているし、岡本太郎記念館も敏子さんが亡くなられてから伺ってないのです。久しぶりに訪ねようと思います。よろしくお願いします。
取材の内容は、３月初旬に発売される雑誌になります。さか屋で４ページもつのか？恐ろしい企画です(笑）。よろしくお願いします。
ＮＨＫドラマ「ＴＡＲＯの塔」というのもあります。２月２６日（土）の彼の誕生日から全４回・キャストもすごいので、これは面白そう。うれしくて父がわくわくしています(でも仕事はしてください）。
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